②-2【ビジネスマナーの種類】一般的にどこの会社でも共通なもの

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ビジネスマナーには大きく

「社会人として必要なこと」
「一般的にどこの会社でも共通なもの」
「会社や職業によって差があるもの」

の3種類があることを前の記事でご紹介しました。

では、「一般的にどこの会社でも共通なもの」はどんなことがあるのかをこちらでご紹介します。

 

1:お辞儀
「会釈」、「敬礼」、「最敬礼」という3つがあります。
それぞれに角度や使う場面・相手が違いますので、確認しましょう。
これは、文字では説明しにくいので、分かりやすい動画を紹介します。

お辞儀は人とのコミュニケーションの入り口です。そう、メラビアンの法則で出てきた「3~5秒での第一印象」が非常に影響する部分ですね。

洋室・和室によってお辞儀の仕方は変わりますので、打ち合わせをどのような場所で行うのかを事前に確認できていると良いですね。

 

2:あいさつ
「挨拶」をあえてひらがなにしました。

「あ」明るく
「い」いつも
「さ」先に
「つ」伝える

非常に大事なことですね。

私が保育園で働いていた時に「さようなら」が言えない子どもがいました。とても内気なお子さんで、お母さんが迎えに来たことで甘えモードになってしまっていたのですが、私は負けじと毎日こちらから「さようなら」と言い続けました。そして年長になって、園の誰よりも丁寧に挨拶をしてくれたのはこの子です。

もしかしたら、皆さんの職場には挨拶をしない人、挨拶をしても何も返事をしない人がいるかもしれません。でも、感化されないでください。人として正しいことをしているのはあなたです。ぜひ続けてくださいね。必ずそれは仕事やプライベートで活かされる力になります。

「お辞儀」のところで紹介した動画に、挨拶のことも触れていますので、よかったら見てみてくださいね。

 

3:名刺交換
お仕事で外部の方と会う時に、必ずといっていいほど行うのが「名刺交換」です。

基本のポイントはこのような感じです。

  • 渡す相手と向かい合う時は必ず立って隔てる場所がないかを確認(テーブル越しの名刺交換はNG)
  • 渡す手順(複数人いる場合は1人ずつ同じ動作で渡します)
  • 自分の名刺を名刺入れの蓋の内側に入れておく
  • 出した名刺を相手側に向け胸元に構える
  • 元気よく名乗りながら両手で名刺を自分から先に渡す
  • 相手の名刺は自分の名刺入れを受け皿にしながら両手で受け取る(受け取る際は相手の名前や会社名を指で覆わないように)

こちらも、わかりやすい動画で所作について紹介します。

複数名の名刺交換の場合の応用編も紹介されています。

 

4:メール
メールは「宛先」「件名」「本文」の3つで構成されます。
それぞれのポイントは以下の通りです。

宛先
宛先は「To」「cc」「Bcc」の3種類があります。

<Toについて>
「あなたに送っています」の意思表示。処理や作業をして欲しい人をTOに入れます。誰に宛てたメールなのかがわかるようにするため、原則1名入れます。複数名入れる場合は、誰に何をしてほしいのかを明記します。

<ccについて>
「TO(宛先)の人に送ったので念のため見てくださいね」という意味。参考・情報共有に使います。TOの人が主たる処理者のため、CCの人は原則、返信をおこないません。
(例:業者とのやりとりを自分が主となって行っており、そのやりとりを上司やプロジェクトメンバーにも共有するためccに入れている)

<Bccについて>
他の受信者にアドレスが見えないように連絡する場合に利用する。BCCの受信者は、他の受信者に表示されません。一斉送信の際に用いられることもあります。

ありがちなトラブルは、「Bccに入れるべき宛先をToやccに入れてしまい、メール受信者全員に伏せておかなければならない人や会社のメールアドレスを開示してしまった…」というお話し。

LINEのように「まずい!送信取り消し!!」というコマンドはないため、必ず送る前にこの3種類に適切な宛先が入っているか確認しましょうね!

 

件名
本文全体の要約となるような件名をつけるようにしましょう。内容が分からないような件名では、たくさんのメールの中に埋もれて読まれないまま放っておかれるかもしれません。
【△△社・田中】○○の参考資料のご送付、のように冒頭の【】内に差出人の社名・氏名や注意を促す一言を入れ、ある程度用件が推測できるような件名を続けると相手にもわかりやすくなりますね。

 

本文
本文は相手の社名・部署名・肩書き・氏名・敬称から始める。1行目に社名、2行目に部署名、3行目に肩書き・氏名・敬称を書くのが一般的です。企業名は正式名称で書きましょう。冒頭で「お世話になっております」などの簡単なあいさつをし、名乗ったあとに用件を書きます。用件は5W2H(いつ・どこで・誰と・なぜ・何を・どのように・いくらで)を意識しながら、簡潔にまとめることを心がけましょう。メールの最後には会社名、部署名、住所、氏名、電話番号、メールアドレスなどを記載した署名を入れます。(署名についてはメールソフトの設定を行えば毎回つける必要がなくなりますので、業務軽減をしてくださいね)

メールソフトには「アドレス帳」というものがあります。
送られてきたメールアドレスを登録できるのですが、ソフトによっては相手に送る際登録した名前がそのままメールに反映されます。

例:相手がメール表示の際にアドレスではなく「●●商事 山田」と設定していると、届くメールにも表記としてはアドレスではなく、設定した物が表示されます。それを登録し、相手にメールを送った際

「To:●●商事 山田」と送られてしまうため。
アドレス帳の修正で「●●商事 山田課長」や「●●商事 山田様」など敬称を付け加えると、相手の印象はグッとよくなりますね。
ちょっとした手間ではありますが、見てくれている人は必ずいますし、私もその1人です。

 

4:会社の電話応対・FAXの送信について
メールやチャットツールが普及した世の中ですが、仕事ではまだまだ電話が活用されてます。会社には毎日色々な場所から様々な内容の電話がかかってきます。その時の応対が会社の印象を左右することもありますので、文字でのやり取りが主となっている世代の方々も先ずは電話に出て、対応に慣れることが大切ですね!

電話は2コール以内に取るという意識で
可能な限り2コール以内に取りましょう。3コール以降になってしまったときは一言「お待たせしました」と言うようにしましょう。自分の友達や家族の電話に出るのとは全く違います。

電話は明るい声で応対しよう
「あ、この人適当に相槌うってるな?」とプライベートの電話も感じたことはありませんか?電話ではお互いの姿が見えませんが、声を通して態度は自然と相手に伝わってしまうものです。実際、相手が目の前にいると思いながら、声のトーンや、表情を心がけましょう。
電話をしながら、見えない相手にお辞儀をしている人を見て「不思議だな」と思ったことがあるかもしれませんが、それは電話の向こうの相手に対して、丁寧な態度で向き合っている証拠なのです。

重要な情報はメモを取ろう
先方の社名、氏名は必ずメモを取ります。もし聞き取れなかった場合はうやむやにせず、「(大変)恐れ入りますが、もう一度御社名とお名前を教えていただけますでしょうか」「恐れ入ります、お電話が遠いようなのですが」などと断りを入れてから聞き直しましょう。用件に関しては、5W2Hを意識しつつ大事な点を漏れなくメモするように気をつけましょう。

私は、後輩の電話対応の育成の際、独自の電話メモを作成しました。順番に書き進めれば、電話の内容がまとめられ、伝言が必要な相手にも、しっかりと情報伝達ができ、いつの間にか自分でその流れでメモを取ることができるためです。

参考になるか分かりませんが、フォーマットを載せておきますね。

FAX送付状を添えよう
文書をFAXで送信するときには、用件や枚数などを書いたFAX送付状という紙を一枚添えて、一緒に送信するのがビジネスマナーです。FAX送付状にはFAX文書の送り主と、送り先、用件、送信枚数、送信日などを記載します。受信した側はこの送付状を見て、FAXの枚数や内容を確認します。送付状は、過去に先輩たちが対応した物があると思います。データをもらったり、書き方を参考にしたりして、その会社にあった内容に合わせてみてください。

また、緊急性のあるものや、厳重な情報(内容によってはメールの方が良い場合もあるので、不安な時は上司にどちらが良いか確認しましょうね!)をFAXで送った際は、エラーで送信されていない、送り間違いを防ぐため、FAX送信後に到着確認を電話で行うというのも大切な仕事になります。

 

5:「席次(席順)」に関するビジネスマナー
があります。座席や立ち位置の並び順のことを指す「席次(席順)」には目上の方への敬意の意味が込められています。会社によっては重んじられているところも多いですので。席次を間違えて非常識な人だと思われないように、正しい理解を身につけましょう。

上座・下座を意識しよう
目上の人やお客様が座る安全で心地よい席を上座(かみざ)といい、目下の人や接待する側が座る席を下座(しもざ)といいます。会議などで使う応接室だけでなく、車の中、エレベーターやエスカレーター、飲み会の席にも上座・下座が存在します。上座は奥側に配置されていることが多いので、お客様に上座を進める際は「奥の席にどうぞ(お座りください)」と声をかけましょう。

上座と下座の位置を知ろう
基本的には出入り口から遠い席が上座となります。逆に出入口に最も近い席が下座ですが、室内に窓があるような場合や軸や絵画、飾り棚がある場合はそれらに近い方が上座となる場合もあり、慣れないと非常に難解な事件を解決するかのような気分になります。お客様を招くことが事前にわかっている時は、事前に上司や先輩に上座の位置を確認し、焦らずに案内ができるといいですね。

車やエレベーターでの席次については
分かりやすい動画がありますので、こちらをご紹介します。

 

6:文書作成
仕事上、圧倒的に文書のやり取りを行うのは社外の相手となります。そのため、社外文書の基本を押さえておくことが大事です。

社外文書は大きく分けて、
「連絡文書」:見積書や依頼状など事務的なもの
「社交文書」:あいさつ状・案内状・お礼状など
の2種類になります。

送る相手にとってはこれを記録として残し、様々な仕事を進めていきますので、誤字脱字はもちろん、文章表現や分かりやすい内容の構成を意識しての作成・念入りな確認が必要です。

具体的な文章表現についてはこちらで割愛しますが、私からは何故念入りな確認が必要なのかということをお伝えしますね!

 

大袈裟な話ですが、100万円の車を販売するために取り交わす契約書が確認不足で「100円」で契約書を作成…。取り交わしが行われた後にそれに気づき、ちびまる子ちゃんでよく出てくる、顔に縦線が入り、真っ青な表情で、「すみません、間違いでした!!」と再契約の依頼ができるかどうかの保証は全くありません。それくらい社外に出す文書は丁寧に作成・確認だということです。

 

これは、私の経験談ですが、上司になればなるほど、文書のチェックは甘いです。そのため、間違いや不適切な表記があっても、見落とされてしまう可能性があります。大きな理由としては、チェック業務も部下たちの仕事であり、そのチェックを経て、「押印作業のような決済業務」が上司の仕事だからです。もちろん、部下の仕事を信頼しているからこそできる仕事の流れですが、みんながみんな「ある程度作っておけばチェックしてくれるだろう、戻ってきたものを直せばいいや!」なーんて思っていると、結局誰もやってくれていないということもあります。不安な表現がある場合は、自分で調べて、それでもわからなければ、相談して提出という良い癖が身につくと成長できると思います。

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